開催趣旨

　深刻化する地球環境問題を解決するためには、包括的で統合された地球観測を長期的に推進することが重要であり、このため、国際的には「地球観測に関する政府間会合（GEO: Group on Earth Observations）」が設立され、「全球地球観測システム（GEOSS:Global Earth Observation System of Systems）」の構築が推進されている。国内的には、総合科学技術会議によって取りまとめられた「地球観測の推進戦略」に基づき、文部科学省科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会に「地球観測推進部会」が設置され、我が国における地球観測の推進が図られている。
　地球環境の重要な課題の一つである地球温暖化問題に関しては、平成18年度に、環境省・気象庁によって地球観測連携拠点（温暖化分野）が設置され、活動を開始したところである。地球観測連携拠点活動の中核を担う地球温暖化観測推進事務局も昨年度後半から本格的な活動を開始している。
　昨年度は、「地球観測に関する関係府省・機関連絡会議（温暖化分野）」、並びに「地球観測推進委員会（温暖化分野）」を、各2回開催するとともに、地球温暖化観測推進ワーキンググループを3回開催し、関連する諸課題について検討・議論を重ねてきている。
　このような状況を受け、今年度は、これまでの議論をいっそう深め、地球観測連携拠点が設置されたことによる具体的な成果を得るために、また、関係者の理解をいっそう深め、文字通り連携を強化し、深めるために、国内ワークショップの開催を計画した。
　ワークショップの主たる課題は、「地球観測の推進戦略」にも明記されている、機関間及び分野間の連携の推進、長期継続観測の実現、データの標準化やデータ流通の促進等、包括的で統合された地球観測を推進するために必要不可欠な課題について、関係者の講演並びにパネルディスカッションを行う。

プログラム