地球規模の問題解決に向けて地球観測の重要性が高まる中、全球地球観測システム(GEOSS)など積極的な国際協力が進められています。日本においても、平成16年(2004年)12月に総合科学技術会議(現・総合科学技術・イノベーション会議)において、「地球観測の推進戦略( PDF:162KB)」が取りまとめられ、地球観測を推進する組織と、関係府省・機関の連携を強化するための連携拠点を設置することが提言されました。そこで、文部科学省 科学技術・学術審議会 研究計画・評価分科会に、地球観測の推進に関する調査審議を行う「地球観測推進部会」が設置され、地球温暖化分野については、環境省と気象庁が中心となって、平成18年度に「地球観測連携拠点(温暖化分野)」(Japanese Alliance for Climate Change Observation, JACCO以下、連携拠点)が設置されました。
平成27年8月に地球観測推進部会において「今後10年の我が国の地球観測の実施方針」が決定され、また、平成27年11月には「気候変動の影響への適応計画」が閣議決定されたことを受け、平成28年度以降、連携拠点の業務を強化することとなり、観測データを課題解決に結びつける仕組みを構築し、観測データおよびそれに基づく予測データの産業利用を含めた社会実装を具体的に促進する施策として、新たに地方公共団体の適応計画の策定などの行動支援を行うことになりました。
連携拠点は、下図で示すように「地球温暖化観測・情報利活用推進に関する関係府省・機関連絡会議」、同会議に科学的助言を行う「地球温暖化観測・情報利活用推進委員会」、連携拠点の運営を行う「地球温暖化観測推進事務局」等で構成されます。連携拠点の役割は、地球温暖化分野における地球観測へのニーズ等の集約、実施計画の作成、計画実施状況の管理・報告、データ流通の促進、観測プラットフォームなどの相互利用等の施策取りまとめ、成果の普及・啓発を促進する広報等です。連携拠点が整備されることにより、地球温暖化に関する包括的な観測データの収集、関係府省・機関の人材や設備等の有効活用、長期継続的な観測の実現、データの利便性の向上等の成果が期待されます。
また、関係府省庁が有する情報基盤などと連携して利用者ニーズに応じた情報提供を行うとともに、適応計画の策定などの行動を支援するツールの開発・提供、優良事例の収集・整理・提供などの各主体の活動基盤となる気候変動適応情報プラットフォームを整備します。
2002年 | 8月 | 持続可能な開発に関する世界首脳会議(南アフリカ ヨハネスブルグ) |
2003年 | 6月 | 主要国首脳会合:G8サミット(フランス エビアン) |
7月 | 第1回地球観測サミット(米国 ワシントンDC) | |
2004年 | 4月 | 第2回地球観測サミット(日本 東京) |
12月 | 「地球観測の推進戦略」(第42回総合科学技術会議) | |
2005年 | 2月 | 地球観測推進部会設置(科学技術・学術審議会研究計画・評価分科会) |
第3回地球観測サミット(ベルギー ブリュッセル) | ||
2006年 | 4月 | 地球観測連携拠点(温暖化分野)、地球温暖化観測推進事務局 設置 |
環境省(議長)、内閣府、総務省、文部科学省、農林水産省、林野庁、水産庁、経済産業省、国土交通省、国土地理院、気象庁、海上保安庁 情報通信研究機構、海洋研究開発機構、宇宙航空研究開発機構、情報・システム研究機構国立極地研究所、農業・食品産業技術総合研究機構、国際農林水産業研究センター、森林研究・整備機構森林総合研究所、水産研究・教育機構、産業技術総合研究所、国立環境研究所 |
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平成30年度は、必要に応じて開催予定 |
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氏名 (敬称略) |
所属・職名 | |
主 査 |
風間 聡 | 東北大学大学院 工学研究科 教授 |
幹 事 |
肱岡 靖明 | 国立環境研究所 社会環境システム研究センター 地域環境影響評価研究室 室長 |
委 員 |
天野 邦彦 | 国土交通省国土技術政策総合研究所 河川研究部 部長 |
井桁 庸介 | 水産研究・教育機構 日本海区水産研究所 資源環境部 海洋動態グループ長 | |
石郷岡 康史 | 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター 気候変動対応研究領域影響予測ユニット 上級研究員 | |
伊藤 弘之 | 土木研究所 水災害・リスクマネジメント国際センター 水災害研究グループ 上席研究員 | |
小熊 久美子 | 東京大学 先端科学技術研究センター 都市保全システム 准教授 | |
小野 雅司 | 環境再生保全機構 環境研究総合推進費プログラムオフィサー | |
日下 博幸 | 筑波大学 計算科学研究センター 教授 | |
沢辺 京子 | 国立感染症研究所 昆虫医科学部 部長 | |
嶋田 知英 | 埼玉県 環境科学国際センター 研究推進室 副室長 | |
杉浦 俊彦 | 農業・食品産業技術総合研究機構 果樹茶業研究部門 園地環境ユニット長 | |
浜田 崇 | 長野県 環境保全研究所 自然環境部 温暖化対策班 主任研究員 | |
原田 守啓 | 岐阜大学 流域圏科学研究センター 准教授 | |
松井 哲哉 | 森林研究・整備機構森林総合研究所 国際連携・気候変動研究拠点 気候変動研究室 室長 | |
山本 哲 | 気象庁気象研究所環境・応用気象研究部第二研究室 主任研究官 |
氏名 (敬称略) |
所属・職名 | |
座長 | 横沢 正幸 | 早稲田大学 人間科学学術院 教授 |
幹 事 |
町田 敏暢 | 国立環境研究所 地球環境研究センター 大気・海洋モニタリング推進室 室長 |
委 員 |
秋葉 道宏 | 国立保健医療科学院 統括研究官 |
天野 邦彦 | 国土技術政策総合研究所 河川研究部 部長 | |
池上 貴志 | 東京農工大学 工学研究院 先端機械システム部門 准教授 | |
角谷 拓 | 国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター 生物多様性評価・予測研究室 主任研究員 | |
河合 弘泰 | 海上・港湾・航空技術研究所 港湾空港技術研究所 海洋情報・津波研究領域 領域長 | |
木所 英昭 | 水産研究・教育機構 東北区水産研究所 資源管理部 沿岸資源グループ長 | |
駒形 修 | 国立感染症研究所 昆虫医科学部 主任研究官 | |
中尾 勝洋 | 森林研究・整備機構森林総合研究所関西支所 主任研究員 | |
森杉 雅史 | 名城大学 都市情報学部 都市情報学科 教授 | |
山本 哲 | 気象庁気象研究所 環境・応用気象研究部 第二研究室 主任研究官 |
氏名 (敬称略) |
所属・職名 | |
座 長 |
高薮 出 | 気象庁気象研究所 研究総務官 |
幹 事 |
江守 正多 | 国立環境研究所 地球環境研究センター 気候変動リスク評価研究室 副研究センター長 |
高橋 潔 | 国立環境研究所 社会環境システム研究センター 広域影響・対策モデル研究室 室長 | |
委 員 |
石川 洋一 | 海洋研究開発機構 気候変動適応技術開発プロジェクトチーム プロジェクト長 |
塩竃 秀夫 | 国立環境研究所 地球環境研究センター 気候モデリング・解析研究室 主任研究員 | |
中北 英一 | 京都大学防災研究所 教授 | |
西森 基貴 | 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境変動研究センター 気候変動対応研究領域 影響計測ユニット ユニット長 | |
橋爪 真弘 | 長崎大学熱帯医学研究所 教授 | |
松井 哲哉 | 森林研究・整備機構森林総合研究所 国際連携・気候変動研究拠点 気候変動研究室 室長 | |
山野 博哉 | 国立環境研究所 生物・生態系環境研究センター センター長 | |
渡部 雅浩 | 東京大学大気海洋研究所 教授 |
地球温暖化観測・情報利活用推進に関する関係府省庁・機関連絡会議(温暖化分野)に参画している以下の府省庁・機関に開催案内を出し、都度、参加を募ることとする |
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